Podcastことはじめ

2022-12-09
#camphor #adventcalendar #podcast
  1. はじめに
  2. 収録時
    1. オンサイト収録
    2. リモート収録
  3. 編集時
  4. 公開時
    1. スマートBGMの追加
    2. エピソードの説明
    3. エピソードのカスタマイズ
    4. 各種プラットフォーム
  5. 参考にしたいPodcast番組
  6. おわりに

この記事はCAMPHOR- Advent Calendar 2022の9日目の記事です。

はじめに

こんにちは、へいほぅです。CAMPHOR-の運営メンバーです。

CAMPHOR-で『CAMPHOR- DOWNTIME』という雑談系Podcastを始めました。
この記事が公開されているときには第0回しか無いと思いますが、今年中にもう1,2個出せたら良いなと考えています[1]

この回では、CAMPHOR-とは何か、なぜPodcastを始めたのかなどを緩く話しています。

音声メディア(AM, FM, Podcast)が好きで何年も聴き漁っており、何故か収録や編集も含めて理解しているつもりになっていましたが、やはり作る側になると改めてその難しさや沼の深さに驚かされました。
例えば第0回ではマイクの指向性を勘違いしており一方の声が小さくなるという、かなり初歩的なミスを犯しています…。お聴き苦しいかと思いますが、温かい目で(耳で?)聴いていただけると幸いです。

Podcastのセットアップについてまだ見識が浅く手探りな状態ですが、記録として残しておきたいと思います。

[1] この記事の執筆時点で次エピソードの編集は殆ど終わっています。お楽しみに。

収録時

収録前に気を付けること

収録中に気を付けること

[2] マウスのクリック音、トラックパッドのタッチ音、キーボードのタイプ音、通知音、スマホのバイブ音、机を触った時マイクに伝わる振動音、発声時のリップノイズ、考えるときにスーと息を吸う音、など。
[3] 次の言葉を選んでいる間の隙間を埋める「あー」「えっと」「なんか」などの発話。Wikipedia: Filler

オンサイト収録

CAMPHOR- HOUSEにはmarantz ProfessionalのMPM-1000UというUSBコンデンサーマイクがあり、これを使ってPCでローカル録音している。 決して良いマイクとは言えないが、他の単一指向性のコンデンサーマイクと比較して集音範囲が広いという特徴があるので座る位置に気をつければ録音は可能[4]

座布団を敷き詰めるなどして反響音を減らすとなお良い。

[4] 出来れば人数分のダイナミックマイクを用意したい。

リモート収録

2種類の方法がある。

編集時

Auphonicレベラー、ノーマライズ、ノイズ低減、ハム音除去などが出来る。

Web版とデスクトップ版がある(モバイル版もある)。
Web版はサブスクリプション+ワンタイムクレジット制で、無料枠は月2時間。詳細はこちら

デスクトップ版は買い切りで、個人かつ非商用目的で利用する場合は$89、それ以外は$349。7日間のトライアルもある。 Auphonic Leveler Batch ProcessorAuphonic Multitrack Processorの二種類あり、Double-Ender方式で録画した時などトラックが複数ある場合は後者を用いる。 詳細はこちら

GarageBand, Audacityなどを使い、不要な間や不快なノイズ、失言などを削除する。 余りに編集しすぎると不自然になるので程々にする。 無言部分は1秒程度であれば別にそのままにしても良いと思う。 Logic Pro等の有料ソフトウェアを用いると無音部分の自動カットなどが出来る。

編集についてはRebuildの宮川さんが執筆されたPodcasting Setup 2020#Post-ProductionPodcasting Guide 2017#ポストプロダクション編が大変参考になる。

公開時

様々な方法があるが、現在CAMPHOR-ではAnchorというSpotifyが提供するPodcast制作サービスを用いてホスティングや各種プラットフォームへの配信をしている。
アカウント作成時の注意点として、モバイル版Anchorから作成した場合のみSocial login(Single Sign-On)を選択出来るが、一度決定したログイン方法の変更は現状出来ない。パスワードリセットから通常のパスワード認証に変更は出来ると思う。
CAMPHOR-ではSign in with Twitterで登録したものの、何故か最近その選択肢が削除された為、アカウントを作り直すことになった[5]

新しいエピソードを作成し、編集した音源をアップロードする。 1ファイルあたり250MBまでであることに注意する。

[5] Eメールとパスワードによる認証にすればいいのでは?と思われるかもしれないが、Anchorは現状ワンタイムパスワード等の二要素認証に対応していない為、二要素認証を設定した別サービスのアカウントでSSOを行いたかった。

スマートBGMの追加

BGMを追加することでハム音やホワイトノイズを誤魔化すことが出来る。
ただし、以下の点から本来なら付けないことが望ましい

利用する場合、再生速度を上げても違和感のないBGMを選ぶと良い。 そして、音量を最小にして追加することを推奨する。 左に振り切ってもBGMは充分聴こえる。

例えば、第0回では「フォーク風」内の「Feathersoft」を利用している。

エピソードの説明

各プラットフォームで表示の仕様が異なる。そのため、リッチテキストエディタではなくHTMLエディタに切り替えて編集することを強く推奨する。

極力どのプラットフォームでもスタイルが崩れないHTMLソースを以下に記す。

<p>〜、〜、〜などについて話しました。<br>
Twitterハッシュタグ #camphor_downtime にて、ご意見ご感想などお待ちしております。</p>
<p><br> 
Show Notes:</p>
<ul>
 <li>ここに話したことを箇条書きで記述する。</li>
 <li>liタグ前に**スペースを1文字**置くことで、タグが機能しない環境の一部(Web版Spotifyなど)で改行を挿入できる。</li>
 <li>一部の環境でaタグが機能しないことを意識してリンクを設置する。<a href="https://camph.net/" target="_blank">camph.net</a></li>
</ul>
<p><br>
Co-Host:</p>
<ul>
 <li>Aさん <a href="https://twitter.com/[Aさんのusername]" target="_blank">twitter.com/[Aさんのusername]</a></li>
 <li>Bさん <a href="https://twitter.com/[Bさんのusername]" target="_blank">twitter.com/[Bさんのusername]</a></li>
</ul>
<p><br>
Editorial Notes:</p>
 <p>必要ならここに編集後記を書く。ここもpタグ前に**スペースを1文字**置くことで、一部の環境で改行できる。</p>

以下の点に注意する。

例: プラットフォーム毎の表示の違い (クリックして展開)

第0回のエピソードの説明を例とする。

Anchor (web)

Spotify (web)

機能する環境もある

Spotify (desktop)

Spotify (mobile)

Amazon Music (web)

Amazon Music (mobile/iOS)

Amazon Music (mobile/Android)

Google Podcasts (web)

機能する環境もある

Google Podcasts (mobile)

Apple Podcasts (web)

Apple Podcasts (desktop)

Apple Podcasts (mobile)

Overcast (mobile)

Pocket Casts (mobile)

Castbox (web)

Castbox (mobile)

Moon FM (desktop)

Moon FM (mobile)

RadioPublic (web)

以上。

また、編集時やShow Notesを書く時などに録音したものを全て聞き直していては時間がかかる[6] ので、文字起こしツールとしてOpenAIによる高性能な音声認識モデルWhisperをC/C++に移植したwhisper.cppを使ってみている。 自分の持っているIntel MacBook Proでも充分動かせるので有り難い。

[6] 因みに第1回は2時間半収録し、大幅にカットした結果1時間半になる予定。

エピソードのカスタマイズ

基本的には弄る必要は無い?
カバーアートは3000×3000pxのJPEGでCDN(Amazon CloudFront)に保存されるようなので、アップロード前にSquooshなどを用いて圧縮しつつサイズを合わせておくと良い。

各種プラットフォーム

CAMPHOR-では2022/12/9時点で以下のプラットフォームで購読出来るようにしている。
これらを選んだ基準は明確には無いが、Anchorに紐付けられるプラットフォームで日本語対応しているものが多い。 Moon FMはAnchorと紐付けられるプラットフォームでは無いものの、アプリのデザインが個人的に好きなので対応した。

基本的には音声のみの配信となるが、いい感じに動画を付けてYouTube[7] に投稿しても良さそう。

[7] CAMPHOR-はYouTubeもやってます → @camphor_kyoto

参考にしたいPodcast番組

2013年から放送されており、日本におけるテック系Podcastの先駆け。Podcasting Setup 2020 に書かれているように音質にかなり気を使われている。

内容が面白いのは勿論だが、BGMの使い方が上手い。

企業がオウンドメディアとしてPodcastをやる例は最近増えてきたように感じるが、はてな社は社内Podcastを前から行っていることもあってかその中でもクオリティが高い。

Backyard Hatena、録音環境が良い・無駄なBGM/効果音が無い・ホストがCTOのため技術話が適度に聴ける のでここ数年で最高のオウンドメディアだなと思いながら聴いている

— へいほぅ (@h3y6e) March 5, 2022

2020年から、その年聴いていたPodcastで他人に勧めたいものを書いていたので、よければこちらも。

おわりに

これの総括にも書いてありますが、ずっとCAMPHOR-でPodcastをやりたいと思っていたので始められて良かったです。 とはいえ自分はもう卒業するので、CAMPHOR-のPodcastに関しては続けるかどうかも含めて後進に任せることとなります(無責任で申し訳無い)。

個人としては、今回得た知見を元に何らかの形でPodcast配信を続けていきたいと考えています。